「彩色健美」(1/5)
 【「特定健診・特定保健指導」スタート】
 生活習慣病の予防に向け計画的にサポート
2008.04.28

 心筋梗こうそく塞、脳卒中など動脈硬化につながるメタボリックシンドローム(内臓脂肪症候群)の考え方を取り入れた「特定健診・特定保健指導」が4月からスタートしました。狙いなどについて、厚労省健康局生活習慣病対策室で新制度の啓発などに奔走する関 英一室長に聞きました。

--- 新しく始まった健診で、厚労省はどんな点をPRしていきますか

 「生活習慣病の予防は、自身の日常生活を振り返ってもらい、『適度な運動』『バランスのとれた食事』『禁煙』を実践してもらうことが基本となります。健診は個人個人にこうしたことを実践してもらえるよう支援していく取り組みの1つ。新しい制度の中では、生活習慣病の発症リスクが高い人に対して、医師や保健師といった『健康生活へのプロの案内人』が、生活習慣をよりよい方向へと変えていくサポートを行います。健康の維持増進と、生活習慣病の予防の観点から、積極的に利用してもらいたいですね」

--- 新しく始まった健診は、なぜ必要なんですか
   
 「生活習慣病を引き起こすリスクがある人が、適度な運動とバランスのよい食事をとることなどで、生活習慣病のリスクを減らせることも判明しています。リスクがあるかどうかを明らかにした上で、生活習慣を変えていくサポートが必要かどうかや、生活習慣改善の努力をした後、リスクの状態が、どう変化したかを見るための情報を得るため、健診を受けることが必要となります」
 
--- 制度スタートで、どのような成果を期待していますか

 「日本では亡くなる人の3分の1が、心臓疾患や糖尿病などの生活習慣病が原因となっており、33兆円の医療費の4分の1を占めています。これは今後も人口構造の変化に伴って増えていく見込みです。国民のみなさんが、これらの病気で健康を損なうことを防ぐことで、負担してもらっている医療費全体の伸びが、結果として小さくなることが期待できます。実際に健康作りに熱心な自治体や保健組合などでは、健診の結果をみて食事や運動などの見直しを支援する『保健指導』に取り組むところがあり、加入者の健康増進や医療費の削減に成果を上げています」
 
--- 健診後の医師や保健師ら専門家による指導力も制度が成功するための鍵をにぎることになりますね

 「医師はもちろん、保健師や管理栄養士にも力を発揮してもらうため研修を行っている。専門家と一緒に作った改善計画で、実際に検査値が改善すれば本人にとっても目標を達成しようという動機付けになる。しっかりとした指導が大切だと思っています」

--- 健診の基準は、どのようにしてできたのですか
   
 「長期間、地道に蓄積されたデータに基づき、関係学会の専門家のコンセンサスを踏まえた上で決定したもので、現時点で最善の基準と考えています。ただ、新制度が始まって、相当量のデータがさらに集まり蓄積され、切れ味のいい基準がでてくる可能性もあります。行政もそれにみあった形で、中長期にみれば基準も見直すという姿勢でいます」
 
--- 啓蒙、啓発などの中で、苦労している点は
   
 「国民の中には、『また国がおせっかいで、とんでもないことをする』といった負のレッテルを張る人も確かにいるでしょう。そうではないということを示すため魅力的な事業をやらなければならないと考えています。自分の問題で、自分を主体に考えてください。主役はひとりひとりです。健診がオールマイティーというわけではなくて、きっかけづくりにすぎません。生活習慣を改善する個人の取り組みの重要性をしっかりとPRしながら、あくまでも自分自身が主役となって利用する事業だということを十分に理解のうえ、できるだけ多くの人に健診をうけていただけるよう呼び掛けていきたいと思っています」
 
--- 個人的に苦労されたことはありますか
   
 「現在の生活習慣病対策室にくる前は、体重は80?を超え、メタボ基準もオーバーしていました。しかし、『メタボ』であると言われることへのプレッシャーから、去年の8月ぐらいから今年2月にかけて、月に2kgペースでやせた。現在は、68kg程度まで体重を落とし、メタボ基準も下回っています。実際に高めだった血圧なども完全に正常値になりました。やってみるもんですね」

【プロフィール】
関 英一 さん(厚生労働省健康局生活習慣病対策室長)
昭和59年厚生省入省。世界保健機関(WHO)派遣などを
経て、平成19年から生活習慣病対策室長。

(産経新聞「彩色健美」:2008年4月28日)


第一生命
オムロンヘルスケア

    メタボリックシンドローム撲滅委員会とは メタボリックシンドローム撲滅運動キャンペーンの活動 メタボリックシンドローム撲滅運動 協賛各社の取組み
小児肥満
委員長
   松澤 佑次(日本肥満学会理事長/(財)住友病院院長)
委 員
   門脇  孝(日本糖尿病学会理事長/東京大学大学院教授)
   島本 和明(日本高血圧学会理事長/札幌医科大学学長・理事長)
   北   徹(日本動脈硬化学会理事長/神戸市立医療センター中央市民病院院長)
   齋藤  康(日本肥満学会理事/日本動脈硬化学会理事/千葉大学学長)
   渡邊  昌生命科学振興会理事長)
   中尾 一和(日本内分泌学会前理事長/京都大学大学院医学研究科 内科学講座内分泌代謝内科教授)
   齋藤  勉(産経新聞社常務取締役 編集・論説・正論・写真報道担当)
   平田 篤州(産経新聞社総合企画室長)
   宮本 幸一(ニッポン放送専務取締役)
   中村 芳章(フジテレビジョン事業局長)
オブザーバー
   上田 博三(厚生労働省健康局長)
   木村 博承(厚生労働省健康局 生活習慣病対策室長)
   春日 雅人(国立国際医療研究センター研究所長)
   小林三世治(第一生命保険 支配人・健康増進室長)
リーダー・総合監修
   宮崎 滋(東京逓信病院副院長・内科部長)
医学分野
   片山 茂裕(埼玉医科大学病院院長・埼玉医科大学内科学 内分泌・糖尿病内科教授)
   横出 正之(京都大学医学部付属病院 探索医療臨床部 教授)
   和田 高士(東京慈恵会医科大学総合健診・予防医学センター教授・同附属病院新橋健診センター所長)
   柴 輝男(三井記念病院糖尿病代謝内科部長)
   中川 徹(日立製作所健康管理センタ放射線診断科主任医長)
医療・保健指導分野
   津下 一代(あいち健康の森健康科学総合センター副センター長兼健康開発部長)
   野口 緑(尼崎市環境市民局市民サービス室 健康支援推進担当課長)
運動指導分野
   宮地 元彦(国立健康・栄養研究所 健康増進プログラム運動ガイドライン プロジェクトリーダー)
   斉藤 満((社)日本ウオーキング協会事業部長)
   菅野 隆(日本健康運動研究所代表・健康創研代表・健康運動指導士)
食事指導分野
   鈴木志保子(神奈川県立保健福祉大学保健福祉学部栄養学科教授)
   柴崎千絵里(東京女子医科大学病院栄養管理部)
   小野 真実(女子栄養大学栄養学部専任講師(食生態学研究室))
メタボリックシンドローム撲滅委員会
産経新聞社
フジテレビジョン
ニッポン放送
フジサンケイ ビジネスアイ
厚生労働省
学会
日本肥満学会日本動脈硬化学会日本高血圧学会日本糖尿病学会日本循環器学会日本腎臓学会日本心臓病学会日本内分泌学会日本血栓止血学会日本歯科医学会日本歯周病学会日本抗加齢医学会日本CT検診学会日本人間ドック学会日本総合健診医学会日本食物繊維学会日本プライマリ・ケア連合学会
社団・財団・協会
日本医師会日本臨床内科医会日本歯科医師会日本栄養士会日本薬剤師会健康・体力づくり事業財団日本糖尿病財団日本心臓財団日本看護協会日本フィットネス産業協会日本製薬工業協会日本OTC医薬品協会日本生活習慣病予防協会日本健康運動指導士会全国保健センター連合会全国保健師長会日本ウオーキング協会日本健康スポーツ連盟健康保険組合連合会健康日本21推進全国連絡協議会
協力団体
高尿酸血症・メタボリックシンドロームリサーチフォーラム
メディア
サンケイリビング新聞社扶桑社
協賛各社
第一生命保険相互会社 アステラス製薬株式会社 オムロン・ヘルスケア株式会社 グラクソ・スミスクライン株式会社
第一三共株式会社 日本ベーリンガーインゲルハイム株式会社 日本酪農乳業協会
賛助企業
株式会社カーブスジャパン