高血圧は自覚症状が少なく、治療せずに放置しておくと、脳卒中や心筋梗塞など引き起こす怖い病気だ。こうした心血管病のリスクを少しでも減らすには、まず塩分を控える食生活や運動で生活習慣を改善、さらには、降圧薬できちんと血圧をコントロールする必要が出てくるだろう。降圧薬といってもさまざま、自分の健康にどう役立っているのか。その働き方とは? 降圧薬の最新のトピックスを交えながら紹介したい。
■タイプにあわせて
東京近郊に住む主婦A子さん(60)は、1年前、時々頭が重く気持ちが悪くなることがあって、別の病気で総合病院を受診した際、血圧を測ってもらった。すると、収縮期血圧が170mmHgを超えていた。若いころから低血圧だったので、あり得ないことだとは思ったが、何度測り直しても、血圧は下がらず、降圧薬のARBのお世話になることに。
≪早めの治療が大事≫
最近は、少しサボって降圧薬を飲まないでいると、たちまち、160ぐらいに上がってしまい、なんとなく体調が悪くなる。それでいつも反省する。「何かあったら困る。やはり、薬は正しく飲んで、毎日、きちんと血圧を測っておかねば」と痛感するのだった。
日本人の4人に1人、30代以上の約半数、計4,000万人が高血圧といわれている。しかし、自覚症状がほとんどないので、治療をしないでそのままにしている人も多く、現在治療を行っている人は約800万人、高血圧といわれる人の2割ほどに過ぎない。そのまま放置しておけば、血管壁がじわじわと痛めつけられて、動脈硬化の原因となり、最終的には脳卒中や心筋梗塞、腎不全などの合併症を引き起こす。だから早めの治療が重要になってくるのだ。
高血圧の治療は、今でこそ、血圧は「Lower the better」(下げれば下げるほどよい)といわれているが、20世紀初頭では、血圧は下げてはいけないものだと思われてきたのだった。薬で血圧を下げることで脳卒中など合併症の発生が抑えられることがわかってきたのは、1970年代のことで、まだ四半世紀しかたっていないが、これを機に降圧薬による治療は幕を開け、その後、数々の降圧薬が誕生したのである。現在、高血圧の治療薬は、その作用の仕方により大きく分けて7種類ある。


























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