≪最新の治療薬が登場≫
一番古くから使用されている薬は、「利尿薬」。これは、身体の中の余分な水分や塩分を尿中に排泄することで血圧を下げる。第2に、「ベーター遮断薬」。自律神経の一つである交感神経も血圧に関係していることから、交感神経のベータ受容体を抑制することで、主に心臓の心拍数を抑制し、心臓から送り出す血液の量を減らして血圧を下げる。第3に、「アルファ遮断薬」。これは交感神経のアルファ受容体を抑制し、血管を広げることで血圧を下げる。第4には、直接血管に作用して血管を拡張する「カルシウム拮抗薬」だ。血管壁の細胞にカルシウムが流入するのを遮断すると、血管を拡張させる作用が働く。そのメカニズムを応用したものだ。
そして、第5、第6と、「アンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬」、「アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)」が登場してくる。いずれも血圧の調整に大きな役割を果たしているレニン・アンジオテンシン・アルドステロン(RAA)系に作用する薬剤である。
そのうち、血圧を上昇させる働きがある物質であるアンジオテンシンIがアンジオテンシンIIに変換するのを阻害するのがアンジオテンシン変換酵素(ACE)阻害薬。そして、アンジオテンシンIIの受容体にくっついてその働きをブロックして血圧上昇を抑えるのが、アンジオテンシンII受容体拮抗薬(ARB)だ。中でも、1990年代後半に登場したARBは、その降圧効果から、今やカルシウム拮抗薬とともに、高血圧治療薬の第一選択薬として広く使われている。
そして第7、一番新しい降圧薬が「直接的レニン阻害剤(DRI)」。DRIは、RAA系の基であるレニン(腎臓から放出される)を直接阻害することで血圧を下げる。十余年ぶりに登場した全く新しいタイプの降圧薬である。
このように降圧薬にはさまざまなタイプがあり、どの薬で治療するかは個々の患者の病歴や合併症の有無などで選択される。この選択の基準になるのが大規模な臨床試験の結果やガイドラインだ。


























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